成人肝移植後5年以降の長期予後に関する国際多施設共同疫学研究(GODFATHER study)

本研究の背景と目的:肝移植手術は,重い肝臓病のために長期予後を見込めない患者さんが,臓器の提供を受け肝機能を取り戻すことによって,長期生存が期待できる治療法です.近年の治療の進歩により移植後の5年生存率は70%を超え,さらに10年,20年生存しておられる症例が増えてきました.長期生存されている患者さんの予後については,詳しい研究がされていません.長期経過後にどのような合併症を来し,そのリスクが明らかになれば,移植後長期の診療がより良好となり,長期予後の改善が期待できるかもしれません.今回,カナダの代表的な移植施設,トロント大学の呼びかけで,世界各国の主要な肝臓移植施設での長期予後を研究する方針となり,京都大学も研究に加わることになりました.本研究の目的は,移植後長期合併症の頻度や予後を調査し,それらに影響をおよぼす危険因子を解析することです.
対象:当院肝胆膵・移植外科において2005年1月〜2010年12月の間に肝移植手術を受けた18歳以上の患者さんを対象とします.
方法:2016年3月31日までの電子カルテから,肝移植手術後に生じた腎機能障害,悪性疾患,心疾患,メタボリック症候群などの状況,血液検査データ推移を調べます.また手術方法や免疫抑制剤などについて調べ,手術時の様々な情報が予後(合併症)にどのような影響をおよぼすのかを検討します.
研究結果の発表:解析により得られた結果は学会発表および論文発表にて公表します.個人情報保護に関する配慮:個別の患者に関する臨床情報は,個人が特定されることの無いように匿名化した後,データをトロント大学で集計し解析されます.解析結果の発表に際しては,集計結果を使用するため個人が特定されることはありません.
患者への説明同意:本研究は,既に行われた診療の記録をもとに後ろ向きに調査を行う疫学研究です.そのため,患者さんに対する個別の説明や文書による同意取得は特に行いません.
参加拒否について:もしこの後ろ向き調査の対象となることを望まない場合は,拒否することができます.参加を拒否することにより今後の診療に不利益を被ることはありません.
資料・情報の二次利用の可能性について:本研究に用いたデータを,将来別の視点から評価・解析する必要が生じた場合,データを二次利用する可能性があります.その場合にはあらためて京都大学医の倫理委員会の承認を得た上で,情報を公開して行います.
資料の閲覧について:研究対象者等の求めに応じて、他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を入手又は閲覧できます.希望の場合には下記連絡先にご相談下さい.
研究機関名:
・主任研究施設:Leslie Lilly, M.D., FRCP(C) (代表者)Medical Director, GI Transplantation
Multi-Organ Transplant Program, University Health Network/University of Toronto
・京都大学医学部附属病院 肝胆膵移植外科/臓器移植医療部
連絡先(研究代表者)
京都大学医学部附属病院 臓器移植医療部 山敷 宣代
住所:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
電話番号:075-751-4323
京都大学相談窓口
京都大学医学部附属病院 総務課 研究推進掛
電話番号:075-751-4899
E-mail:trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp