牧野 健太先生の論文 (責任著者 石井隆道先生) の論文がOnline 発表となりました。

現在留学中の牧野健太先生の論文 (責任著者 准教授 石井隆道先生)がHeparology Reseach誌にaccpetされました。

Combination of risk alleles of PNPLA3 , TM6SF2 , and HSD17B13 of donors can predict recurrence of steatotic liver disease after liver transplantation
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/hepr.14086

脂肪性肝疾患(steatitic liver disease: SLD)はもはや慢性ウイルス性肝炎の有病率を上回り、肝移植の原因として増加しています。そして肝移植を行ったにも関わらず高率に再発を経験します。

もちろん肝移植後の生活習慣に影響を受けますが、本研究では肝移植患者におけるSLDの遺伝的リスク因子に焦点を当てました。本研究ではレシピエントではなくドナー、すなわち移植肝のリスクアレルが肝移植後SLDの発症に関与することを示しました。さらには、ドナーのリスクアレルを複数個組み合わせて作成した遺伝的リスクスコア (genetic risk score: GRS) によって、肝移植後SLDの発症が予測可能であることを示しました。移植肝のGRSが肝移植の治療戦略の新たな決定要因となり、予後の改善に寄与することが期待されます。