生体肝移植術中脾臓摘出術併施の短期及び長期成績に関する研究

医の倫理委員会 2020年4月28日承認 R2421

情報公開文書

  1. 研究の名称

生体肝移植術中脾臓摘出術併施の短期及び長期成績に関する研究

  1. 研究の目的

生体肝移植において,主に小さい部分肝グラフトに対する過剰な門脈血流に起因する過小グラフト症候群は,重篤な合併症の一つであります.これを制御する方法として,脾臓摘出術が施行されています.一方,脳死肝移植では,脾臓摘出術は重篤な感染症(overwhelming post-splenectomy infection, OPSI)の危険因子とされ,禁忌とする報告もあります.最近,国内のグループから,生体肝移植術中の脾臓摘出術は手術時間延長,出血量増加,術後再出血,致死的感染症をきたすため,適応とならないとの報告がなされました.しかし,これまでの報告はすべて単施設での検討であり,生体肝移植が主に施行されている我が国から多施設共同での脾臓摘出の短期及び長期効果に関する検証を行う必要があります.そこで,生体肝移植術中脾臓摘出術併施の短期及び長期成績を明らかにすることを目的といたしました.

本研究が九州大学を主たる研究機関とする研究であり,本学は共同研究機関として参加いたします.

  1. 研究期間 倫理委員会承認日から2021年3 月31日まで
  2. 研究機関の名称・研究責任者の氏名

〈主たる研究機関の研究責任者〉

九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科学分野 准教授 吉住朋晴

連絡先:〒812-8582 福岡市東区馬出3丁目1番1号

電話:092-642-5462

〈本学の研究責任者〉

肝胆膵・移植外科 講師 八木 真太郎

連絡先:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54

電話:075-751-4323

  1. 試料・情報の利用目的・利用方法

研究対象者の情報を電子カルテにて閲覧しデータ収集します.情報は当該研究のみに用い,九州大学へ郵送にて提供いたします.

  1. 利用または提供する試料・情報の項目

2008年1月1日~2017年12月31日に京都大学医学部付属病院肝胆膵・移植外科で行われた成人生体部分肝移植症例が対象となります.対象患者について以下の情報を電子カルテにて閲覧しデータ収集します.

A)症例基本情報:

ドナー:手術時年齢,性別,生年月,身長,体重,血液型

レシピエント:手術時年齢,性別,生年月,身長,体重,血液型,術前リツキサン使用の有無,術前状態(自宅待機,入院,ICU管理)

 

B)肝移植情報・術前レシピエント検査データ:WBC,好中球(%),リンパ球(%),単球(%),血小板,Alb,T-bil,PT-INR,クレアチニン,MELD,Child-Pugh点数,CRP,AFP,PIVKA-II,原疾患,肝癌合併の有無,ミラノ基準,術前PSE既往の有無

術前感染症(1か月以内),

手術日,グラフト重量,手術時間,出血量,輸血の有無,カルシニューリン阻害剤の種類,代謝拮抗剤使用の有無,術後14日目のT-bil,PT-INR,腹水量,門脈血栓合併の有無,合併の場合発症日,膵液ろう合併の有無,再開腹の有無,ありの場合原因,術後6か月以内の急性拒絶反応合併の有無,術後6か月以内の敗血症合併の有無,敗血症ありの場合,血液培養での原因菌

 

C)治療経過:

肺炎球菌ワクチン接種の有無,ワクチン接種日(OPSI発症より前か後かが分かれば可)

術後6ヶ月以降の敗血症合併の有無,発症日,血液培養での原因菌,敗血症の転帰,全生存期間,グラフト生存期間,死因

敗血症の定義:皮膚常在菌以外の細菌が血液培養により検出され,高熱,悪寒戦慄,呼吸不全,頻脈,血圧低下などを伴うもの

OPSIの定義:脾臓摘出後で感冒様の症状(倦怠感,腹痛,下痢,嘔気,発熱,頭痛,筋肉痛)から急速に意識障害・ショック・呼吸不全・アシドーシス・DICなどを呈するもので,血液培養により,肺炎球菌,インフルエンザ桿菌,髄膜炎菌などの莢膜保有菌が検出されるもの

 

  1. 当該研究を実施する全ての共同研究機関の名称及び研究責任者の氏名
  • 九州大学 消化器・総合外科学分野 准教授 吉住朋晴
  • 愛媛大学 肝胆膵外科 教授 高田泰次
  • 熊本大学 小児外科・移植外科 教授 日比泰造
  • 東京大学 肝胆膵・人工臓器移植外科 教授 長谷川潔
  • 慶応大学 外科 教授 北川雄光
  • 名古屋大学 移植外科 准教授 小倉靖弘
  • 岡山大学 肝胆膵外科 講師 楳田祐三
  • 長崎大学 移植・消化器外科 教授 江口 晋
  • 北海道大学 消化器外科I 教授 武冨紹信
  • 大阪大学 消化器外科 准教授 江口英利
  • 神戸大学 肝胆膵外科 教授 福本 巧
  • 三重大学 肝胆膵・移植外科 講師 種村彰洋
  • 金沢大学 肝胆膵・移植外科 准教授 高村博之
  • 東北大学 臓器移植医療部 准教授 宮城重人
  • 徳島大学 消化器・移植外科 教授 島田光生
  • 新潟大学 消化器・一般外科 教授 若井俊文
  • 東京慈恵会医科大学 消化器外科 教授 矢永勝彦
  • 山口大学 第二外科 教授 永野浩昭
  • 奈良県立医大 消化器・総合外科 教授 庄 雅之
  • 東京女子医大 消化器外科 教授 江川裕人

 

  1. 試料・情報の管理について責任を有するものの氏名

肝胆膵移植外科 講師 八木 真太郎

  1. 試料・情報の利用停止

研究対象者又はその代理人の求めに応じて,研究対象者が識別される試料・情報の利用又は他の研究機関への提供を停止いたします.

  1. 研究資金および利益相反

この研究は九州大学との共同研究費により実施します.特定の企業からの資金提供は受けていません.利益相反については,「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い,「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理します.

  1. 他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内での研究に関する資料の入手・閲覧およびその方法

京都大学医学部付属病院の診療情報開示請求に準ずる

  1. 倫理審査について

本研究は,京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け,研究機関の長の許可を得て実施するものです.

 

  1. 研究対象者及びその関係者からの求めや相談等への対応方法

1)研究課題ごとの相談窓口

京都大学 肝胆膵・移植外科 資料室

(Tel) 075-751-4323  (E-mail) shiryou@kuhp.kyoto-u.ac.jp

 

2)京都大学の相談等窓口

京都大学医学部附属病院 相談支援センター

(Tel) 075-751-4748  (E-mail) ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp