大倉 啓輔先生の論文 (責任著者: 楊 知明先生) が発表されました。
当科 大学院生の大倉 啓輔先生の論文(責任著者:楊 知明先生)がAsian Journal of Surgery誌に発表されました。
“Impact of laparoscopic approach on volumetric and functional liver recovery in advanced hepatectomy”
Keisuke Okura, Tomoaki Yoh, Satoshi Ogiso, Kohei Yoshimura, Shuhei Kanda, Hiroto Nishino, Masayuki Okuno, Takahiro Nishio, Yoichiro Uchida, Takamichi Ishii, Etsuro Hatano. Asian Journal of Surgery. 2025.
肝胆膵領域では近年低侵襲手術の割合が増加しており、 出血量の低下や在院日数の短縮が注目されています。
本研究では、高難度肝切除術において、 腹腔鏡下アプローチが肝容積および機能的回復に及ぼす影響を、 開腹手術アプローチと比較して評価しました。
当科では2017年より腹腔鏡下高難度肝切除を開始しており、
2014〜2016年の症例を開腹肝切除群(OH群)、 2017〜2022年の症例を腹腔鏡下肝切除群(LH群) として、比較検討を行いました。
結果として、39例がOH群、47例がLH群に振り分けられ、 術後1週目時点での肝再生率はLH群でより高い傾向を示しました (25.2% vs. 34.2%、p = 0.081)。さらにMajor肝切除に絞ったコホートでは、 LH群で有意に高い肝再生率を示すことが明らかになりました( 22.1% vs. 32.6%、p = 0.016)。また、PT活性については、 LH群で術前値を維持する傾向を認めました(83.9% vs. 88.0%、p = 0.061)。
特に高難度肝切除術において、 腹腔鏡化アプローチは肝機能の早期回復を促進する可能性があるこ とを明らかにしました。
本論文はOpen Accessになっております。
ぜひご一読のほどよろしくお願いいたします!

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