PBCに対する肝移植後のPBC再発の特徴

当該研究の意義、背景と目的:原発性胆汁性肝硬変(PBC)は慢性的に肝障害をおこす原因不明の難病で、進行すると肝硬変から肝臓癌や肝不全を来し、肝移植手術が必要になることがあります。肝移植手術は、末期肝不全や代謝性肝疾患に対する治療法として確立しており、これまで全国でおよそ650人、京大病院でおよそ120人の患者さんがこの病気に対して肝移植手術を受けられました。このPBCという疾患は、移植した肝臓にも「再発」することが知られています。海外や日本から、全体の20%〜30%の患者さんで再発すると報告されています。この「再発」は通常血液検査や肝生検の病理検査で明らかになります。これまで「再発」しても、そのために再び肝移植が必要なほど悪化することは稀だと考えられていました。しかし近年、移植を受けた後10年、20年と長期生存する患者さんの中には、PBCの再発が悪影響を及ぼしている可能性が最近指摘されています。そこで、京都大学でPBCに対し肝移植手術を受けた患者さんのこれまでの治療薬の種類や期間、病理検査結果、臨床経過などをふりかえり、PBC再発と関係する原因がないかどうかを検討することとしました。
対象:当院肝胆膵・移植外科においてPBCに対して肝移植手術を受けた患者さんを対象とします。1993年以降2014年12月までの間に肝移植手術を受けられた、約120人の患者さんが該当します。
方法:2016年3月31日までの通院記録や治療歴、検査歴を振り返り、データを集積します。肝生検検査を受けておられる場合には、その標本を一定の基準で再評価します。得られたデータをもとに、統計学的解析を行い、PBCの再発の頻度や患者さんの背景因子、免疫抑制剤の違い、などについて検討します。この研究のために新たに検査や治療を行ったりすることはありません。
研究結果の発表・研究成果の帰属:解析により得られた結果は学会発表および論文発表にて公表します。研究成果の成果は京都大学肝胆膵・移植外科、臓器移植医療部、および病理診断科に帰属します。
個人情報保護に関する配慮:個別の患者に関する臨床情報は、連結不可能匿名化した後、当施設内にて集計・解析します。解析結果の発表に際しては、集計結果を使用するため個人が特定されることはありません。
患者への説明同意:本研究は、既に行われた診療の記録をもとに後ろ向きに調査を行う疫学研究です。そのため、患者さんに対する個別の説明や文書による同意取得は特に行いません。
参加拒否について:もしこの後ろ向き調査の対象となることを望まない場合は、拒否することができます。参加を拒否することにより今後の診療に不利益を被ることはありません。
資料・情報の二次利用の可能性について:本研究に用いたデータを、将来別の視点から評価・解析する必要が生じた場合、データを二次利用する可能性があります。その場合にはあらためて京都大学医の倫理委員会の承認を得た上で、情報を公開して行います。
本研究は倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施するものです。
研究機関名:京都大学医学部附属病院 肝胆膵移植外科/臓器移植医療部
連絡先(研究代表者)京都大学医学部附属病院 臓器移植医療部
山敷 宣代
住所:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
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