中村大地先生(現大津赤十字病院外科)の人工胆管の開発に関する論文(責任著者:西尾 太宏先生)が発表されました。
“Bile Duct Regeneration Using a Gelatin Hydrogel Nonwoven Fabric-Based Artificial Bile Duct in Pigs”
Tissue Engineering Part A
本研究では、内層にポリグリコール酸(PGA)、外層にゼラチン不織布(GHNF)を用いた生体吸収性人工胆管を作製し、ブタの胆管欠損部に移植する大動物実験を行いました。その結果、人工胆管を移植した欠損部において、胆管上皮を含む完全な胆管構造が再生することを確認しました。本研究は、これまで臨床応用の前例がない人工胆管の開発において、臨床への橋渡しが可能な生体材料の実現に向けた重要な成果であると考えています。
今後は、人工胆管吻合手技の定型化や安全性評価など、残された課題の克服に引き続き取り組みながら、臨床応用を見据えたさらなる研究開発へと発展させる予定です。
人工胆管に用いる素材および構造の開発は、京都大学大学院医学研究科 形成外科学分野「細胞バイオテクノロジー」田畑グループ 田畑泰彦教授ならびに医学研究所北野病院 田浦康二朗先生のご指導・ご支援のもと、日本毛織株式会社との共同研究により実現いたしました。ここに、研究を支えてくださった関係各位に心より御礼申し上げます。
なお、本研究成果は 2024 年 11 月に開催された米国肝臓学会 AASLD The Liver Meeting 2024 において発表し、その活動を評価いただき、日本胆道学会より国際交流奨励賞を受賞いたしました。受賞に際し、多大なるご支援を賜りました皆様に、重ねて深く感謝申し上げます。