教室コラム#13 「芝乱杯」

新緑の美しい季節となってきました。
4月から働き方改革が始まって、医師もきちんと休息を取る必要性が言われております。当然のことながら当直明けにそのまま手術を執刀するよりも休息をとって手術に臨むほうが手術の質も上がり患者さんのためにも良いことです。皆さんは、休息中はどんなことをされますか、家族といっしょに過ごす、趣味をするなどストレス解消していますか?
タイトルの「芝乱杯(しらんはい)」とは、京大外科同門のゴルフ倶楽部コンペで、京大医学部同門会の芝蘭会(しらんかい)にかけています。現在まで36回を重ね、小さな学術研究会より多い回数を重ねております。
ゴルフは身体を動かすスポーツですが、それ以上に精神的な側面が大きなウェイトを占めています。ゴルフ場は自然の中にあり、特に今の季節は芝の緑が美しく、開放的な空間でプレーできることからストレス解消につながります。また、一打一打に高い集中力が求められますが、その分キャリアの一手が決まった時の喜びも大きくなります。味方はいませんが、自分自身との戦いになるため、己を追求する過程で精神力が養われます。この先生は、思い切りがいいな、迷い出すと慎重でなかなか打たないな等、手術や仕事の仕方などに通ずるものもあり、性格がものすごく反映され見ていて本当に面白いものです。
また、習熟するのが難しいのがゴルフの面白さでもあります。止まっているボールを打つだけなのに真っ直ぐに飛ばないんです!私はまだまだ初心者レベルで上手になりたいなあと思っているのですが、なかなか練習にも行けず、どうしても新型のゴルフクラブに頼ってしまいます。昔と比べて最近のゴルフクラブはショットが非常に飛びやすくなったことが議論を呼んでいますが、初心者の私にはありがたいことです。
やはり練習をしないと上達できません。手術も修練が大事であり集中してきちんと準備して望まないといけません。ゴルフも同じで準備してコンペに参加しないといけないことは理解しているものの、仕事にかまけて練習をサボってしまいがちです。いつもラウンド後には練習に行こう!と思ってすぐに忘れてしまい、同じことを繰り返しています。
これまでの芝乱杯の最多優勝(7回)は、上本伸二先生(肝胆膵移植外科 前教授)です。接待でもなんでもなく、本当に上手でどこでそんなに練習しているのだろうって、不思議に思うくらいです。写真は今年の3月に瀬田西ゴルフコースを回った時のものですが、この時はまだ肌寒く芝生も茶色でしたが、楽しくラウンドできました。私の戦績はボロボロでしたが、、、京大外科関連の先生方、看護師の方、誰でも参加可能です。次回の第37回芝乱杯は9月に予定しています。多数のご参加お待ちしております。参加希望者は私までご連絡ください。
働き方改革も始まり、しっかり仕事、しっかり休息するを皆さんも心がけてください。私は仕事にも趣味にも、さらなる高みを目指して全力で望みたいと思います。京都大学の「限界にチャレンジする伝統」でゴルフ未経験の方もチャレンジしてみませんか?

5月13日 伊藤 孝司

 

第36回芝乱杯(瀬田西ゴルフコースにて)、一番左端が私です。