友藤克博先生の研究論文が発表されました

当教室研究生の友藤克博先生の研究論文がBiomaterials誌から発表されました。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35688027/

肝移植は末期肝不全に対する唯一の根本治療ですが、ドナー肝臓不足が現状の課題であり人工肝臓をはじめとした代替治療が模索されています。本研究で用いる脱細胞化肝は、肝組織の細胞成分を全て取り除き、新たな細胞を生着させる技術で、移植可能な生体人工肝臓グラフト作製のための技術として期待されています。

本研究では、近年盛んに研究されている三次元培養技術を用いたオルガノイドを脱細胞化肝臓へ応用しました。肝組織由来胆管系オルガノイド (Liver ductal organoid)が脱細胞化肝臓グラフトの肝内胆管を再構築することを発見し報告いたしました。

移植可能な生体人工肝臓の実現に向けて、新たな胆管細胞リソースとして利用されることを期待します。